大貫伸樹の書物楽会

2006-02-09装丁探索其の116(「詩歌」「映画時代」)

shinju-oonuki2006-02-09

恩地孝四郎装丁「詩歌」(白日社、昭和11年1月)、CHIAKI装丁「映画時代」(文藝春秋社、大正15年10月)など、雑誌の装丁はいい!

 

雑誌の表紙には、単行本の装丁にあるような堅苦しさがなく、新しいものをすぐに取り入れ、敏感に時代感覚を表現している面白さがある。

  

掲載の2点の雑誌には大正期のモダンと昭和初期のモダンの差を見ることが出来る。洋風の衣装や髪形、化粧などを取り入れているのが大正当時の新しさの表現の一つでもあったのだろう。装画の「CHIAKI」に関しては、不覚にも肝心な目次の名前の部分が破れていて、名前が分らないので、挿絵に記されたモノグラムから引き写した。

 

昭和のモダンは、モチーフが洋風なだけではなく、西洋から持ち込まれてきた新しい美術運動を取り入れて、表現技法が斬新になっている所に特徴がある。雑誌や単行本ではそんな前衛美術の影響を見ることが出来るようになるのは関東大震災以後から昭和初期になってからである。

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